橋下市長、低投票率の話題に激怒
23日に投開票が行われた大阪市の出直し市長選で再選を果たした橋下徹氏(44)が24日、大阪市役所に“初登庁”し、市長公務を再開した。
午後に“就任会見”を開き、市長選の低投票率報道などに対し90分間、怒り沸騰。コップの水を36回も飲みながら「37万票もとったことを軽々しく考えるのは許せない」と蒸気をあげ、大阪都構想を住民投票にかけるための民意を得たと主張した。
会見冒頭から「(大手全国紙の)1面は投票率の話ばかりだ」と口をとがらせた橋下市長。過去最低の投票率23・59%に終わった結果を「(自民など)反対派が候補を出さず、無視無視キャンペーンを張られる異常な状況。当たり前だ」と反論した。
その中で37万7472票を獲得したことを挙げ「よく投票していただけた。この状況下で驚異的な数字だ。感謝している」と主張。再び推進を目指す大阪都構想に関し「厚かましく言えば、僕自身は民意を得たと思っているが、そこまで堂々と言うのもなんだから、少なくとも37万人が都構想を住民投票にかけるところまで賛成してくれた」と述べた。
記者団から「民意」や「数字」の解釈などを巡って次々に質問が飛ぶと「37万票を無視するのか」「なら反対派の得票率はいくらなのか」と猛反論。低投票率の中でも、歴代市長の獲得票数レベルに達していると主張し「今回を民意じゃないとか言い出したら、次から大阪市長は37万票以下なら市政運営できませんよ」とも語った。
白票を含めた無効票が6万7506票にのぼる異例事態となったことにも「反対派が(候補を)出さないからでしょ。それを僕のほうに言うのがおかしい」と跳ね返した。
会見は90分間の橋下節。いつもは約2時間会見でも数回しか飲まないコップの水を、めずしく36回も口に含ませ、怒りの蒸気をあげ続けた。
再選を受け、今週中に都構想の設計図を作る「法定協議会」に対し、反対派メンバーの入れ替えを申し入れることを表明。「設計図作りのための場で反対するのはおかしい。正常化のため退場してもらう。反対なら議会ですればいい」と述べた。
この日午前、橋下市長は当選証書の受け取りは代理人に任せ、自身は市長室に直行。26日ぶりに公務を再開した。