ＳＴＡＰ細胞の論文問題で、捏造・改ざんなどの指摘を受け疑惑の渦中にある理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダー（３０）が９日、大阪市内で会見を開いた。

　疑惑浮上後、初めて公の場に姿をみせた小保方氏は、かなり疲労感がにじんだ様子。涙声で「私の不注意で論文に疑義が生じ、多くの皆様にご迷惑をおかしました」と謝罪したが、自身の研究に関しては「ＳＡＴＰ現象は真実」と毅然と主張した。

　会見で小保方氏は何度も「このＳＴＡＰ細胞を何とか人のために役立つまで研究を続けたい」「私の社会貢献」と訴え、ＳＴＡＰ研究と、科学者としての仕事続行に執念を示した。

　また報道陣から、さまざまな疑惑が生じているＳＴＡＰ論文を撤回する意思を聞かれると、論文の表現方法に関しては何度も「未熟でした」と全面謝罪したが、「論文を撤回するということは、世界に対し、研究内容が間違いだと発表するようなもの」と否定し、科学者のプライドを示した。

　また、かっぽう着の着用など、研究以外の点で報道が過熱した点については「皆さん、面白いところに興味を持つなとは思いましたが…」と苦笑いしつつ、「あまりにも予想外な報道だったので、恐ろしかったです。正直…」と吐露した。