橋下氏 分党遠因語る「喧嘩売られた」
日本維新の会の橋下徹共同代表は29日、大阪市役所で行った大阪市長の定例会見の後、28日の名古屋市内での会談で石原慎太郎共同代表と合意した分党について説明した。
石原氏が同日の東京での会見で、今回の分党の遠因について言及。2012年11月の合流時、橋下氏が京都での会談で「石原さん以外はいらない」と言ったことが「最初の亀裂」とした。
記者団から石原氏の発言を伝え聞いた橋下氏は「先方もいろんな言い分はあるでしょうが、誤解がないように僕もひとこと言わせてもらいたい」と説明を加えた。
橋下氏は「確かにそこで言いました。『石原さんと僕は一緒にやりたい。石原さん以外とはやりたくない』と。そのほかにもいろんなことを言い過ぎなくらい言いました」と発言の事実を認めた。
しかし、「先にけんかを売られた」と主張。「東京サイドから『橋下なんかいらない』『橋下なんかとやったって』という話が出ていた。石原さんの周辺から。『そんなことを言われてまで一緒にやりたくないですよ』というのはしっかり言っておく必要があった」と発言に至った経緯を説明した。
「僕は以後、その件については全部水に流してもらったこと、引きずっていないと思っていた。僕も言われたことに関しては水に流したことだった。男と男でああいうことをやった以上、きれいさっぱり水に流れたものだと思った」との見解を示した。「ずっとしこりが残っていたというのであれば、僕の認識が甘かったところもあるかも」とした。
「石原さんはどう思われているか分かりませんが、僕は石原さんのことがやっぱり好きです」と繰り返し強調。「政治というのは個人の人間関係だけではうまくいかないなと思いますけど、『お互い日本のために一生懸命頑張っていこう』と誓い合いましたので、できる限りのことはやっていきたい」と会見を締めくくった。