福島を描く映画 脚本家は「金目」批判

舞台あいさつを行った夏樹陽子=東京・テアトル新宿
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 女優の夏樹陽子(61)が21日、都内で主演映画「あいときぼうのまち」の初日舞台あいさつを行った。作品は日本の原子力政策に翻弄(ほんろう)された福島の4世代にわたる家族を通して日本の歩みを描いた物語。2011年の東日本大震災で爆発事故を起こした福島第1原発も取り上げている。

 夏樹は「(被災地に向け)俳優として何かを形にして出すことができないかと思っていた。話があった時、台本も見ずに『是非出してください』と即答しました」と明かした。

 撮影は12年末に震災の爪痕が残る同県いわき市で行われたが、夏樹は「見ると聞くとでは大違い。地元の人の心を大事にしつつ、映画が完成できるよう考えなくちゃならない」と思ったという。完成後の先行上映で目を真っ赤にはらした地元の人から「映画を作ってくれてありがとう。感謝しています」と言われ、やっと「やってよかった」と胸をなで下ろしたという。

 現場では照明の運搬も交通整理もやっという夏樹。「映画はみんなで作るもの。どうってことないです」と共演者やスタッフを褒め称えた。

 夏樹とともに舞台あいさつに立った脚本の井上淳一氏(49)は「『あいときぼうのまち』というタイトルだけど、この国には愛も希望もないんじゃないかと思います。『金目』という下品な言葉を使ったり、集団的自衛権だとか…この国自体がメルトダウンの水際なんじゃないかと思います」と“問題発言”で陳謝した石原伸晃環境相(57)と安倍政権をチクリとやっていた。

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