号泣議員、“怪しい”収支報告書の全容

 兵庫県の野々村竜太郎県議(47)が政務活動費で不自然な支出をしていた問題で、デイリースポーツの閲覧6時間調査で、ツッコミどころ満載の収支報告書の実態が8日、判明した。領収書ゼロで申請した過去3年間の計345回(約800万円)の出張の中に、“最長記録”となる1都5県への14日連続日帰り出張があったほか、出張以外でも、店名すら記載のない数字が並んだレシートを使い、切手代名目で計40万円以上を計上していた。

 野々村議員の就任以来の収支報告書を解析すると、民間なら問答無用で全額返済の“怪しい”伝票のオンパレードだった。

 2013年度に兵庫・城崎温泉などを中心に計195回の出張を申請した野々村議員。しかし議員1年目の11年度は“県外派”だったようで県内遠征はゼロ。東京、福岡、石川、広島を軸に全国行脚を展開し、11年12月には自己記録となる14日連続での日帰り県外出張を達成していた。

 宿泊はせず必ず自宅に戻るのが野々村流で、12年2月には東京へ日帰りした翌日に横浜出張。議員2年目からグリーン車を利用していた野々村議員だが、1年目は普通車の指定席料金で申請。JR特急の指定席は繁忙期・閑散期で料金が変動するはずだが、1年を通じて申請金額は同じだった。県外出張日に、神戸や大阪での買い物レシートも何枚も堂々と申告している。

 過去3年で唯一、訪問先での“足跡”があるのが12年6月。東京のホテルの領収書(1万6500円)を添付しているが、残りは全て自己申告だ。

 一方、13年度は購入品目不明の領収書で、「切手代」名目で計175万円を支出。しかし12年度は、さらに豪快で、店名もなく数字だけがタイプ打ちされたレシートらしき紙片約20枚で、40万円以上を計上していた。

 県議会は過去3年の全項目を調査するというが、果たしてどれだけの使途が明確になるのだろうか。

 【収支報告書アラカルト】

 ◆近郊も豪華移動?…13年度に管外調査で2度、自宅・西宮市~JR京都駅往復(通常1660円)区間で9500円を計上。

 ◆領収書最高金額…12年4月に80万2727円、大手電機店でアンプなど一括購入。最低はコピー代・10円。

 ◆県政活動…折り込み広告代・48万2454円、県政報告ブログのデザイン代・6万3000円、県政報告ビラのデザイン代・25万2000円。

 ◆政治団体名…当選時は大阪維新と無関係の「西宮維新の会」。その後「西宮希望の女神」を経て「我ら県民の最後の希望」に。

 ◆書籍…12年3月の大手書店の領収書・5万8772円など多数。ネットで「議員力のススメ」「体制維新 大阪都」などを購入。

 ◆事務所費にも疑惑…12年度に事務所費など約300万円を支出しながら、領収書添付が1枚もなし。

 ◆金券ショップ…3年で領収書約220枚。某店談「もう来店はないでしょう」

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