野々村氏を県議会刑事告発 調査に限界
政務活動費で不自然な支出をしていた問題で揺れる兵庫県の野々村竜太郎県議(47)=無所属=が11日、県議会議長宛に議員辞職届を提出し、受理された。これを受け、県議会の松本隆弘副議長らが同日会見し、野々村氏を虚偽公文書作成容疑などで刑事告発することを決め、県警に告発状を提出。これも受理されたことを明かした。
会見した副議長は刑事告発について、「(野々村氏が)政務費を全額返還し、議員を辞職したとしても県民が要求している説明責任をまったくと言っていいほど果たしていない。事実関係を一刻も早く明らかにすべき。しかし、県議会の調査では限界がある。真相解明のため、本日、県警に告発することを決め提出しました」と理由を述べた。
また、野々村氏が政務活動費の使途について十分な説明を果たしていないことから、議長が野々村氏の議員としての活動期間3年分の全額の政務費1834万円の返還を求めることを明かした。野々村氏も返還の意志を示したという。
また、この日に野々村氏と面会したかどうかについて松本副議長は「私と議長は今日は(野々村氏に)会っておりません」と話した。
松本副議長はまた、野々村氏の議員辞職について、「説明責任を果たすことなく県議会の信用を失墜させ、社会全体にも大きな影響を与えたことを自覚し、議長が行った辞職勧告を受け入れて本日、本人は辞職願を提出した。議長は許可した」と述べた。