橋下市長 “朝日追及”第2弾さく裂

定例会見で、予告通り朝日追及の第2弾を展開した橋下徹大阪市長=大阪市役所
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 大阪市の橋下徹市長(45)は8日、大阪市役所で開いた定例会見で、朝日新聞が過去に報じた旧日本軍による従軍慰安婦の強制連行があったとする日本人男性(故人)の証言を虚偽認定した問題に対し、追及第2弾を行った。25分間にわたり「朝日の大誤報が日韓関係をブチ壊した」「これからどうやって自分のケツを拭くつもりか」と橋下節をさく裂させた。

 会見は市政、大阪都構想関連の質疑・議論で予定の80分をオーバーしたが、83分が経過した頃に慰安婦問題に関する質問が出ると、そこから25分間の“独壇場”となった。

 橋下市長は朝日新聞が、5日付で80年~90年代に16回にわたり報じた、済州島(韓国)で女性を慰安婦にするため暴力を使って無理やり連れ出したとする日本人男性の証言に基づく過去記事を撤回した検証記事について「言い訳じみてて、自分たちが日韓関係をこじれさせた最大の責任者だという認識が全くない。事の重大さを理解していない」と批判した。

 1965年の日韓基本条約を「悲惨な戦争での出来事を、将来に向かって平和条約で清算し、韓国の方々ははらわたが煮えくりかえる思いをがまんしてくれた」と説いた。

 そのうえで、その後の朝日の報道を「そこをがまんしなくていいと言い続けたのが朝日新聞だ」と指摘。強制連行があったとされたことで「重大な人道法違反で、清算条約の範囲外だとなった」と唱え「朝日新聞が全部、ブチ壊した」「個人的には不満を持ち続ける人はいるだろうが、こんだけ国と国がもめる話にはなっていなかった」と分析した。

 日本人男性の著書が96年の国連の人権報告書の基礎資料になったことも指摘し「あれが事実なら、韓国の方は絶対日本人を許せないだろう。(現在の韓国は)虚偽事実に、たきつけられ、引くに引けない状況になっている」とした。

 「1万歩譲って」と、当時の朝日の姿勢が、日本を正当化する保守派へのアンチテーゼという意味合いもあったのだろうと推察したが、「ここまでこじれさせた朝日は、どうやって自分のケツを拭いていくのか、考えてもらわないといけない」と求めた。

 昨年の自身の慰安婦発言による問題提起の狙いと同じく、これからの課題も「今後の日韓関係の回復と、国際社会での名誉回復」だとし「韓国と未来に向かって進んでいきましょうという話し合いができるかどうか。間違ってはならない。これで日本は悪くなかったと言ったら、全部パアになる」と述べた。

 批判は止まらず、市役所職員が「市長、来客が…」と次の公務での面会者を15分以上待たせていることを伝えても橋下節は勢い変わらず、朝日記者に「検証記事、同世代としてどう思う?」と問いかける一幕も。最後は「本当はずうっと朝日新聞とやりたかったのに…。来週は会見がない」とボヤきながら会見場を後にした。

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