米倉さんと次は喜劇を-山田監督偲ぶ

 俳優の米倉斉加年さんが腹部大動脈瘤のため26日、80歳で亡くなった。

 名優の逝去の報に触れ、今年1月に公開された米倉さんの出演映画「小さいおうち」の山田洋次監督が、その死を悼むコメントを27日、発表した。

 それによると、「小さいおうち」のパーティーで米倉さんと会った際はとても元気で「この次は喜劇の舞台をやろうね」という話で盛り上がったという。

 それだけに「実際ぼくはその気になっていたので、あまりの突然で言葉もありません」と山田監督はショックを受けたようだ。

 「心から師の宇野重吉さんを尊敬した人でした。ぼくは彼がうっとりした表情で宇野さんの話をする姿が好きだったし、その姿がいつの間にか宇野さんに似てきたような気がしたものです」

 そんな米倉さんが逝った。「柔軟な感性と表現力、その奥に硬質な思想がでんと座っている、素晴らしい役者がこの国から一人消えた、という思いです」と山田監督は偲んだ。

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