２０１１年８月に芸能界を引退した元タレント・島田紳助さん（５８）が２６日、大阪市内で行われた歌手ＲＹＯＥＩ（３３）の５周年ライブにサプライズ出演した。公の場に登場するのは引退後初めて。飛び交う復帰説を意識し、あいさつ代わりに「復帰なんか１０００％せえへんからな！」と宣言したが、果たして額面通りに受け取れるのか。ステージでのトークから、見え隠れする“本音”に迫る。

　紳助さんの復帰に関しては、引退翌年の１２年１月、吉本の大崎洋社長が、年頭会見の場で「いつの日か、吉本興業に戻ってきてもらえるものだと信じています」と述べ、驚かせた。また、明石家さんまやダウンタウンの松本人志らから、復帰待望論が起こっている。

　黒い交際をきっかけに芸能界を電撃引退して３年。久しぶりに姿を見せた紳助さんの風貌は、ロン毛に変身。しかし、マシンガントークは全く錆びておらず、観客から「しゃべくり、うまいなあ」の野次ツッコミも飛ぶほど。ライブ会場は紳助さんの独壇場と化した。

　会場入り口でカメラマンを見つけたという紳助さんは、それさえも「ＲＹＯＥＩ、（オレ来るの）言うな、言うたのに、お前（だれかに）言うたやろ。入り口にカメラマンおったで」とツッコミのネタに。さらに客席を指さし、「そこらへんで悪口書こう、思て、記者の人もおるやろ」とニヤリ。避け続けていたマスコミの前に姿を見せることも覚悟の上の飛び入り参加だった。

　当初、あいさつ程度と思われた出演も、“紳助節”が炸裂し、約１５分の独壇場に。一緒にステージに立った島田洋七に向かい「皆さん、『がばいばあちゃん』は実在しません。すみません、この人、悪い人ちゃうねんけど、ウソつきなんですよ！」と大ヒット小説をネタにし、「きょうはテレビとちゃうし、ウソでしたと謝っとけ。（計算したら）ばあちゃん２時間にいっぺん、名言吐かなアカンやろ。作り話で『死人に口なし』とか言うてたよな？」。

　猛烈早口でまくしたてて共演者を次々にイジくる話芸は、ブランクを感じさせず、キレまくっていた。

　注目すべきは、冒頭で「復帰は１０００％ない」と発言していたが、１５分間のトークのラストでは、「ほんま復帰は１００％ないからね」とポロリと口にしていたこと。１０００％から１００％。久々に気持ちのいい爆笑を浴びて復帰確率が上がったのか。今も紳助さんを恩人と仰ぐ橋下徹・大阪市長が、政界進出前に「２万％ない」と発言したのは記憶に新しいところだ。