難病の林家こん平 10年ぶりTV生出演

 特定難病「多発性硬化症」で闘病中の落語家・林家こん平(71)が31日、日本テレビ系「24時間テレビ」に生出演。10年ぶりの生出演を果たした。同局系「笑点」をはじめ、長年の付き合いである桂歌丸(78)は「こんちゃん、早く帰ってきてよ」と声をかけ、涙をぬぐった。

 車イスで会場の武道館のステージに現れたこん平は、娘に支えられ、少しずつゆっくりと歩を進めた。そして「わーい、わーい、わーい!」と全盛期のおなじみのフレーズをかすれた声であいさつ。その後は、話すよう促されたが、なかなか思うように言葉が出ず、「えー」を繰り返した。別のスタジオで「笑点」の生放送を終えたばかりの歌丸ら笑点メンバーに言葉をかけるように促されると「こん平です」と言葉を振り絞った。

 感無量の様子で画面越しにこん平を見つめていた歌丸は「こんちゃん、早く帰ってきてよ、こっちへ~」と笑顔で呼びかけ。闘病の様子をまとめたVTRを見終え、再び、「昔から意志の強い人です。いつまでもその強い意志で…」と激励し、こん平は「えー、えー、ありがとうございます」と笑顔。歌丸はそんなこん平の様子を見ながら、そっとハンカチで涙をぬぐっていた。

 こん平は04年8月の「24時間テレビ」の生出演後に倒れ、緊急搬送された。当初は倒れた原因も分からず、声帯の病気「声帯結節」と発表されていた。

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