小保方氏側 “コピペ疑惑”論文は素案
早稲田大学の鎌田薫総長が7日、理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダー(31)に授与した博士号の取り消しを決めたと発表した。ただし1年程度の猶予期間が設けられた。これに対し小保方氏は代理人を通じ「このたびの総長の判断に従わせていただきます」とコメントし、不正・不備が指摘された博士論文を修正、再提出する姿勢を示した。
2011年の小保方氏の博士論文をめぐっては、冒頭部分が米国立衛生研究所のサイトとほぼ同じ記述だとの“長文コピペ”疑惑や、実験結果を示す画像がバイオ系企業のサイトにある画像と酷似しているとの指摘も。
同論文の問題点を調べた早大調査委員会は今年7月、論文中に計26カ所の問題点があるとし「多数の問題点があり、内容の信ぴょう性や妥当性は著しく低い」「論文の審査に重大な欠陥や不備がなければ、小保方氏に博士号が授与されることは到底考えられなかった」と断じていた。
これに対し小保方氏は2011年の博士論文は、誤って草案段階の論文を提出してしまったとしており、この日、大阪市内で会見した代理人の三木秀夫弁護士は「出してしまった論文が、かなり前の素案であった。そういうミスを犯してしまったことが、不正という認定を受けたと認識している」とした。
正規の最終的な博士論文に関しては、今春に早大調査委員会に提出しているとし「むちゃくちゃだと問題点が指摘されているのは、素案のほうに関してだ」と説明。今回は、調査委員会に提出した最終的な論文に、さらに修正などを加え「あらためて大学側に提出することになるだろう」との見通しを示した。