高倉健さん 次回作準備中だった
俳優の高倉健さんが10日午前3時49分、悪性リンパ腫のため都内の病院で死去していた。83歳だった。所属事務所の高倉プロモーションが18日、マスコミ各社へのファクスで発表した。
それによると高倉さんは次回作の準備中に体調を崩して入院、治療を受けていたが容体が急変して旅立った。
高倉プロでは「治療に携わって下さいました病院スタッフの皆様から温かい涙とともにお見送り戴き」と死去に際しての様子を伝え、故人の遺志に従ってすでに近親者で密葬を執り行ったという。
また高倉プロは「これまで、お励まし戴きました皆様、心より深く感謝申し上げます。有難うございました」と感謝し、「今は、お一人おひとりの心の中に宿る故人の笑顔に、静かに祈りを捧げて戴けますことを願っております」と、偉大な名優を静かに見送っている。
高倉さんは1931年、福岡県生まれ。明治大学を卒業し、55年にニューフェイス2期生として東映入社、56年に映画「電光空手打ち」で主演デビューした。
代表作には「網走番外地」シリーズ、「日本侠客伝」シリーズ、「幸福の黄色いハンカチ」「八甲田山」「南極物語」「鉄道員(ぽっぽや)」「居酒屋兆治」などがある。
12年秋に公開された降旗康男監督の「あなたへ」が遺作となった。06年文化功労者、13年には文化勲章を受章。