初春歌舞伎公演「南総里見八犬伝」（東京・国立劇場、来年１月３日初日）に出演する歌舞伎俳優の尾上菊五郎（７２）、尾上菊之助（３７）、尾上松緑（３９）、中村時蔵（５９）が２６日、東京文京区の深光寺を訪ね、原作者・滝沢馬琴の墓参りをした。

　菊五郎は主役・犬山道節を演じると同時に監修も担当。原作は１８１４年の１１月に刊行されており、舞台は２００周年記念の色合いもあるが、菊五郎は「墓参りをした時に先生に『ちょっと違ったものをやりますので』と謝って来ました」と明かした。「分かりやすく面白く、正月向けに華やかな舞台にしたい」という構想も披露した。

　菊五郎は過去３回、同演目で犬塚信乃を演じて来たが、道節を演じるのは初めて。「火遁（かとん）の術だ。困ったら火に飛び込む。そしたらセリフを覚えなくて済むだろう」と話し、周囲をケムに巻いていた。