橋下氏 安倍首相にTV対決で約束迫る

 衆院選が公示された2日、維新の党共同代表の橋下徹大阪市長(45)は大阪・難波で応援演説をスタートした。演説では3日にテレビ朝日系「報道ステーション」で党首討論が行われる見通しを明かし、橋下氏はその場で安倍晋三首相(自民総裁)に国会議員定数および給料の3割削減の約束を迫ることを予告。「そこでムニャムニャムニャと言ったら、絶対改革なんてできない」と宣戦布告した。

 橋下氏は「今回の選挙は、アベノミクスがどうかとか、そんなしょうもない話じゃない。政治家が身を切る改革ができるかどうか。消費税あげといて、自分たちは懐温めてるなんてあり得ない」と訴えた。

 自身が08年から大阪府知事、大阪市長の職に就き「僕の給料40%カット、退職金も80%カット。府議会議員の数20%カット、府議会議員給料30%カット、知事の給料も30%カットしてます」とし、職員の給料も引き下げて生み出した財源で「教育・子育てにどんとぶち込んだ。67億円のスズメの涙だった教育予算が360億円を超えた」と強調した。

 こうした“大阪維新流”に「実績もあるし自信がある」と、今後は国レベルで展開する必要性を訴え「国民に負担を押しつける前に、国会議員3割削減、給料3割削減に、公務員の給料2割抑制。これで年間27兆円の公務員の人件費を抑えたら、年間5兆4000万円。消費税3%分が出てくる」と述べた。

 この第1歩として「報道ステーションで党首討論でやるから、そこふっかけていこうと思う」と予告。「国会議員の数と給料3割削減しろと。いまここで約束しろと。その時の安倍さんの顔を見ておいてください」とぶち上げた。

 「国民の皆さん、怒ってください。だらけたぬるま湯のあの国会に喝を入れる!自分たちの給料下げずに、どんな改革ができるのか」とエンジン全開の橋下氏。興奮のあまり「鼻水出てきちゃった」と苦笑いしながら「まずはおかみが食いしばって“武士は食わねど爪楊枝”ですよ!おみがやせがまんしたら、国民もちょっとは理解してくれるんだ」と訴えた。

 意気揚々の橋下氏だったが、演説後にネット中継の視聴者からの指摘で間違いに気づいたようで「すみません、武士は食わねど“高楊枝”でしたね」と苦笑いで頭をさげていた。

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