【あいさつ全文】高橋みなみ涙の卒業
AKB48の高橋みなみ(23)が8日、東京・秋葉原の専用劇場で行われた9周年特別記念公演で、来年の10周年記念日をメドに「卒業します」と涙で発表した。1期生の高橋は、12年8月からAKBグループ総監督として、巨大化したAKBグループを率いてきた。AKBは大きな支柱を失うことになる。
◆以下、コメント全文◆
今年2014年は本当にAKBにとってたくさんのことがありました。それは仲間との別れでもあり、そうしてグループとしての本当に危機でした。そのすべてを乗り越えて、こうして9年目という素晴らしい形を劇場でとれたのは、皆様のおかげだと思っています。
振り返れば2005年12月8日、私たちはこのステージに立っていました。正直初めのころは「アキバ48」と外のお仕事でも言われ続け、なかなか一般的な知名度が上がらず、とても苦しい思いをしました。
ですがそんなときもこの劇場は、ここにあり続けてくれました。どんなにつらいときも、どんなに困難なときも、私たちが苦しくて立ち上がれなくなりそうなときも、この場所に戻ってくれば、みなさんが笑顔で声援を送ってくれる…この場所は私たちにとって我が家です。我が家であるこの劇場には柱があります。正直すごく邪魔です。でも恒例になっている行事があります。
1年に1度、12月8日の劇場の誕生日には、ピンクのテープが張られることになりました。いつかピンクのテープでいっぱいになって、この柱がなくなればいいな、なんてそんな思いも託しながら、続けている行事です。最初意味もなかったことかもしれません。こうして9回目。こんなにすばらしいみなさんと、たくさんの仲間と、こうしてテープを張ることができたのがうれしいです。
そして来年はこの柱に10本目のテープを張ることになります。AKB48は10周年です。振り返ってみると、本当にあっという間だと感じることもあれば、ここの1年は長かったなと感じることあります。10周年。節目の1年だと思います。
【卒業します】
ここで一つ、私から発表させてください。私、高橋みなみは2005年(※言い間違えて、改めて言い直す)、2015年12月8日をめどに卒業します(※ファンのエ~ッという声)。まだ1年先の話です。ですが私はAKB48グループの総監督です。メンバーに引き継ぐ時間、猶予をいただくためにこのタイミングで発表させていただきました。
【同期は3人に…なんで私はいるんだろう】
私はAKB48に入って本当によかったと思っています。仲間との別れもたくさんありました。同期ももう3人しかいません。いつしか周りの景色も変わってきました。同じ曲でもいないメンバーばかりで、私はなんでいるんだろうと思うことがなかったと言ったら嘘になります。
それでもここにいてよかったと思えるのは秋元先生をはじめとするスタッフのみなさんと、ここにいる素晴らしいメンバー、そして何よりファンのみなさんに出会えたことが…(※涙声に)私の人生の一番の宝物です。
私がAKB48に恩返しできることは少しかもしれません。というかないかもしれません。でも何かAKB48の未来に何か残してあげたい。それが私の恩返しだと思います。
【横山に総監督託すのは嫌、苦しい。でも…】
AKB48グループ次期総監督に横山由依を指名したいと思います。正直総監督はしんどいです。きついです。近くのメンバーほど感じていると思います。だからこそ仲のいい横山由依にこの総監督の名前を渡すのはとても嫌でした。きついと知っていながら渡さなければいけないのは本当に苦しいです。私で終わらせようとも思っていました。
ですがやっぱり女の子の大人数のグループです。話に花が咲いて全然集中できなかったり、全然まとまらない時も多々あります。そんなとき一声「いくぞ」「やるよ」という言葉をかける人がこのグループには必要だと思いました。
彼女は私にとって素晴らしい後輩です。本当に不器用で、でも一生懸命頑張ってくれました。夢も私と一緒でソロデビューでした。その彼女に、この総監督を渡すのは夢から遠ざけることになるかもしれないと、私自身もすごく悩みましたが、彼女にはきっかけが必要だとも思っています。
総監督は苦しいです。でも同時に世間の方に見てもらうチャンスが増えると思います。横山にもチャンスと思って頑張ってほしい。そのために1年間、彼女にバトンを渡したいです。彼女に残せること、後輩に残せること、まだまだたくさんあります。正直1年で教えてあげられるかわからないくらい…。それでもこの残された時間をみんなと一緒に頑張っていきたいと思います。
【AKBは10年で終わらない】
まだまだ卒業の日にちとか詳細は決まっていません。今後何らかの形で皆さんにお伝えしたいと思っています。ただ一つ言えるのは悲しいことではないということです。AKBは来年10周年。大切な1年です。10年というのはうれしいし、10年で終わるグループじゃない。11年につなげてほしい。大丈夫だと思っています。なので私なりに一生懸命、横山由依と残されたメンバーにバトンをつなげたいと思いますので、AKB48の応援をお願いします。