武田鉄矢の「性と死」論に反響
19歳の名古屋大女子学生が殺人容疑で逮捕された事件を受けて、俳優、歌手の武田鉄矢が1日に放送された「ワイドナショー」(フジテレビ系)でギリシャ神話の神々を交えて述べた見解が反響を呼んでいる。
過去に未成年者が起こした殺人事件の事例として、神戸連続児童殺傷事件、いわゆる「酒鬼薔薇事件」を調べた経験があることを明かした武田は、「連続殺人犯の少年は、性的な目覚めがすごく遅い。心理学の用語で言うとエロスの登場がすごく遅い」と指摘した。
エロスというのは、恋や愛をつかさどる神。武田は「エロスとの遭遇が遅い人はタナトスにひかれる」と続けた。タナトスは死そのものを神格化した存在。心理学では対の概念としてとらえられており、性よりも死にひかれるがゆえに、事件を起こしてしまう、とした。
そして、いわゆるエリート的な環境で育つことの危うさを「猥雑(わいざつ)なたる少年の環境があって、猥雑(わいざつ)の中で少年は学ぶ。清潔の中では少年は成長できない。泥の田んぼの中で稲が育つのと同じで、泥の中でないと根を張れない。少年の心理とはそういうもの」と表現した。アダルトビデオなど、性の目覚めにつながる物を子どもの自室で見つけた時は「やったーって言うべき」と持論を述べた。
今回の事件のような女性にも同様のことが言えるとし、「あこがれの男性など、性の目覚めが非常に遅かったのではないか。成績が優秀な人の危うさはそこにある」と述べた。
こうした意見はツイッター上で反響を呼んだ。「すごく納得」、「世の中のお母さんに聞かせたい話」といった声が上がっていた。