名取裕子 愛ある毒舌ばあさんはステキ
女優の名取裕子(57)が主演舞台「居酒屋お夏」(4月9~19日、東京・三越劇場)の製作発表を26日、東京・日本橋三越本店で行い、共演の目黒祐樹(67)、河原崎國太郎(52)らが出席した。
舞台「喜劇 女房は幽霊」「喜劇 売れっ子芸者奮闘記」などで名取と組んだ岡本さとる氏が名取を念頭に執筆した同名時代小説シリーズの舞台化で、岡本氏は脚本・演出も担当。名取は「昼は居酒屋の毒舌クソババア、夜は天女のように舞って悪を倒す始末人」(岡本氏)を演じる。
岡本氏は「書くに至って、名取さんのイメージがフッと浮かんで…クソババアというんじゃないですよ、天女の方」と説明。毒舌という点で「こんなに話の上手な方はなかなかいらっしゃらない。名取さんとふだんしゃべっていて、私は2回くらい腹を抱えて笑いますね。よくそんなに騒動が起こるな、と」と、名取のトーク上手な一面を明かした。
ちなみに小説を名取に送ったところ「このクソババアって私のことじゃないの!」とのメールが来たという。
名取は、自身の素顔をよく知る岡本氏の作品だけに「ふだんの口の悪いところや行儀の悪いところが全部見られていて…天女の部分が申し訳のように書かれている」と、ヒロイン・お夏との共通点には納得の表情だ。
「ババア、ババアってずーっと言われるので、すっかりババアの気になってるんですよ。魅力あるババアだったら全然いい。愛ある毒舌ばあさんだったらとってもステキじゃないかと思って。愛ある毒舌が綾小路きみまろさんみたいに笑いと共にいければ」と意欲。「フィットネスクラブに入りました。体も絞って(始末人の)動きもできるように」と、2つの顔を持つヒロインに、準備万端で臨むつもりでいる。
また、実際に裁きたい悪を聞かれて「いっぱいあります。太陽光発電の買い取り価格が下がったり、はしごを外すようなことが。議論も交わさずお上が変えてしまったり」と、安倍政権のエネルギー政策をバッサリ。「世の中、誰も望んでないのにそっち方向に行ってしまったり。そんなことありますよね!」と、世情を憂えた。