歌舞伎俳優の尾上松也（３０）、坂東巳之助（２５）らが１日、京都・清水寺で京都・南座３月公演「三月花形歌舞伎」（３月３～２７日）の成功祈願を行った。

　巳之助は２月２１日に膵臓（すいぞう）がんのため５９歳の若さで父・坂東三津五郎さんを亡くしたばかり。父亡きあと初めての舞台となるが、「京都の街の皆さまに顔だけでも覚えていただけるように、ここにそろった水も滴るいい男たちと一緒に舞台ができることを本当にうれしく思っております」と決意のほどを語った。

　この日は松也、巳之助、中村歌昇（２５）、尾上右近（２２）、中村種之助（２２）、中村米吉（２１）、中村隼人（２１）が参加。雨が降る中、境内の参道を歩いた。

　最年長の松也は「歴史ある芝居どころ、また劇場で僕らのような世代で１カ月公演をしていただけることは本当に光栄だと思います。このチャンスを精いっぱい生かして、出演者一同全力で１カ月走り抜けたい」と抱負を語った。

　同公演では平均年齢２３・７歳という花形世代７人が歌舞伎発祥の地である京都で「弁天娘女男白浪」などの人気演目に挑戦する。