橋下氏のバトル、東野幸治に飛び火
大阪市の橋下徹市長(45)と、大阪都構想などを巡り泥沼バトル状態にある内閣官房参与で京都大大学院教授の藤井聡氏(46)との対立が5日、タレント・東野幸治(47)が司会を務めるABC「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」(土曜、午前9・30)に“飛び火”した。
同番組は時事ニュースなどをわかりやすく解説する情報バラエティーで、藤井氏が政治部門の解説コメンテーターとしてレギュラー出演している。
橋下氏は同日、大阪市役所で、藤井氏が反維新の政治グループの集会に参加していることを挙げ「ものすごい政治活動をやっている」「反対派の象徴となっている」と指摘。そのうえで「正義のミカタ」に対して、統一地方選を1カ月後に控えた時期に「有識者の立場でなら激烈な批判をするのはいいが、放送局がどっぷり政治活動に与して足を踏み入れすぎた人をレギュラーで使って、テレビの中立公平性を保てるのか」と批判した。
また同番組が近く、大阪都構想をテーマに議論予定であることを挙げ、「僕はあの番組に出たいと言ってるんです」と藤井氏との直接対決を申し入れていたことを明かした。ただ橋下氏によると「情報源は明かせないが、件の出演者(藤井氏)が、僕とはやりたくないと学者を(都構想の議論相手に)指定したようだ。放送局がだらしない」とも述べた。
「選挙期間が遠い時期なら目くじらを立てないが、もう1カ月前だ。中立公平性が緩すぎる。僕がテレビにコメンテーターで出ていた時代からは考えられない」と橋下氏。
加えて、2月に維新の党から在阪テレビ各局に対し、藤井氏の出演に関して政治的公平性を求めた放送法に反するとして「報道姿勢への留意」や「放送局としての自覚」を求めた書面を送付したことも明かした。
橋下氏は、藤井氏との対決が激化した今年2月に、ツイッターで司会の東野と交流。東野が「正義のミカタで是非やりたいですよね!スタッフさんに聞いておきます。その際は勉強していきます。叱られたくないので」とツイートすると、橋下氏が「いつでも行きますよ!」と出演希望していたことも。
今回の件に関して大阪・朝日放送(ABC)は「藤井さんにはさまざまな事象に関して、幅広い知識や経験からお答えいただくことを期待し、ご出演をお願いしております。大阪都構想に関しても、他のテーマと同じく、多様な意見を視聴者に提示できますよう、今後も努めて参ります」との談話を発表。今後の藤井氏のレギュラー出演に変更はないとした。