上西議員、芸能人作戦での逃げ切り失敗
橋下徹大阪市長率いる大阪維新の会は3日、維新の党・上西小百合衆院議員(31)が3月13日の衆院本会議を欠席後に男性と旅行したとされる疑惑に関して、同日夜に橋下氏が上西氏を同席させて緊急会見を開くことを発表した。
一連の疑惑に関してこれまで上西氏は明確な説明を行っていなかったが、この日、橋下氏が「一連の上西の態度振る舞いは許せない」と会見開催を明言。ネット番組などは生中継を予告している。
今回の疑惑を巡っては、上西氏は、報道各社の取材要請に対し、自身の言葉で説明する場を設けず、2日に一時フェイスブックで、本会議を病欠した体調管理については謝罪の弁を記したものの、疑惑に関しては「私が旅行に出かけたというような事実はない」「療養に専念していた」との反論文を掲載。疑惑発覚当初から批判的だった橋下氏に対し、維新幹部が説明を行った旨の説明も記し、“解決済み”であることを強調していた。
だが、このフェイスブックは2日に批判のコメントが殺到し、炎上。3日朝までに反論文面が削除された。
12年の初出馬時から“浪速のエリカ様”と称された上西氏の今回の対応は、まるで芸能人のスキャンダル発生時のようでもあったが、政治家としての説明責任を果たさない態度に、批判が集中した。
また疑惑を巡っては、3月に直撃取材を試みたテレビ局の取材を険しい表情で拒み、秘書が「コラァ!ワシの車にお前の足があたっとるやろ!」とすごんで恫喝する様子が報じられた。さらに上西氏は病欠前夜の3月12日に東京のショーパブを訪れていたとする“本会議ズル休み”疑惑も浮上した。
上西氏に対しては、維新の党は処分に消極的だったが、この日、橋下氏は納得するどころか「ああいう議員の態度振る舞いは、僕が一番許せない国会議員の典型例だ」「維新の党がなんと言おうと、大阪維新の会は許しません」と猛烈に非難した。
結局、説明を拒んだ結果、ショーパブ疑惑や、フェイスブック削除の理由から、秘書の恫喝問題も含めて、問題は肥大化。3日夜の会見では厳しい追及が予想される。