維新 上西氏に議員辞職強く迫れない理由
維新の党最高顧問の橋下徹大阪市長(大阪維新の会代表)は13日、前回衆院選で比例区復活当選を果たした上西小百合衆院議員(31)が同党から除名処分を受けるも議員辞職を拒否した件で、維新の党側に強く議員辞職を迫りにくい背景があることを説明した。
大阪市役所で記者団の質問に答えた。
上西氏の国会病欠を巡る騒動と除名処分に関しては、橋下氏は「大阪で公認してこういう事態になったのは僕の責任。これは間違いないです。あの議員に給料が税金で支払われることになったのは公認した者の責任。国民の皆さんに申し訳ないです」と陳謝した。
一方で、党名で投票される比例票で議席を得た議員が、現行制度では党籍を失った場合も議員活動が継続できることには「除籍されても個人でこれから国民の皆さんの期待に応えたいと言うのは、やっぱりそれは比例代表の主旨と違うと思うんですけど」と指摘したうえで「それを維新の党で言い切れないのは、維新の党のスタートがそういうスタートだったからですよ。みんなの党から出た出発がそうだったんで」と述べた。
昨年7月に合流した江田憲司・現維新の党代表ら旧「結いの党」のメンバーが、これに先立ち13年12月に「みんなの党」を離脱した際に、江田氏を除く13議員が「みんな-」の比例代表選出議員だったため、当時の渡辺喜美代表から議席返還を求められた経緯がある。
今回の上西氏の問題とは、党籍を失った理由が異なるが、橋下氏は、こうした事情を説明したうえで「公認した責任は僕にあるが、国会議員の比例代表制度のあり方にまで僕がコメントするのは越権行為になるので、あとは維新の党の代表と執行部に聞いてもらえれば」とした。