「クロ現」やらせ疑惑でBPO申し立て

 昨年5月放送のNHK「クローズアップ現代」など、2番組にやらせ行為があったとされる疑惑で、NHK記者から演技指導を受けて出家詐欺の架空ブローカーを演じるVTR収録に応じたところ、番組で本物のブローカーと報じられたと訴えている大阪府内の飲食店店長の男性(50)が21日、代理人弁護士と大阪市内で会見。同日にBPO(放送倫理・番組向上機構)に人権侵害申し立てを行ったことを公表した。

 男性はこれまでも「自分は本物のブローカーではない」とし、NHKに訂正報道を求めていた。

 この日、男性は今月13日にNHKから受けた2度目の聞き取り調査について「前回と同じ人間が出てきて、身内の証言の裏付けを取ろうとするようなヒアリングが行われた。調べる気があるのか。NHKに自浄能力はないと思った」と語り、BPOへの申し立てに至った経緯を説明した。

 NHKは9日に行った中間報告で、VTR撮影に使用した大阪市内の事務所を「(ブローカーの)活動拠点」と報じたことは「誤り」と認めた。しかし男性を本物のブローカーと報じた件については、男性がVTR内で「我々ブローカー」と語ったことから本物と認識したとのNHK記者の証言を公表していた。

 男性はこの日、2度目の聞き取り調査で、NHK側がVTR収録時の男性の発言を文字起こしした上、約2時間かけて、細部に至るまで専門的な用語を知っている理由などを問われたことを明かした。

 男性はこれらの発言については、NHK記者の求めに応じた“演技”での発言だと主張し「私はブローカーではない。普通の仕事についている。やらせがあったのかどうかは私とは無関係で、訂正をしてほしい。その1点です」と求めた。

 また今回問題となっているNHK記者の上司にあたる、NHK大阪放送局長が25日付人事でNHK理事に就任する人事が発表されたことに、男性は「ニュースを見てふざけるなと思った。この人事をしたいがために(最終回答を)引き延ばす牛歩戦術なのかと疑ってしまう」とNHK側の対応を批判した。

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