勘九郎 父の約束、大阪で平成中村座
歌舞伎俳優の中村勘九郎(33)と中村七之助(31)兄弟が27日、東京・浅草の平成中村座で会見し、秋に「大坂の陣400年記念 大阪平成中村座」(10月25日~11月26日、大阪城西の丸庭園内 特設会場)を開催することを発表した。
「平成中村座」大阪公演は2002年と10年に行っており、12年12月に父・中村勘三郎さんが死去してからは初めて。
祖父・三代中村歌六が大阪出身で、大阪に友人も多かった勘三郎さんは「自分には大阪の血が入っている。俺は大阪に育てられた役者。大阪が大好きだ」と話していたという。「還暦になったら大阪城で平成中村座をもう1回やるよ」と大阪の友人に約束していた。2人は「いなくなってからも約束を守る人だから」と父の心情を思った。演目は未定だが、「大坂の陣400年」にゆかりの演目も検討されており、劇場には東京同様、“隠れ勘三郎”をしのばせるという。
勘九郎は「父の愛した大阪の地で、お城の中に中村座を建てられるとは役者冥利(みょうり)に尽きる。今から楽しみでしょうがない。必ず面白いものを持って行きます」と気合十分。七之助も「父のためにも一生懸命、大阪の皆さまに喜んでいただけるような芝居をしたい」と話していた。