漫才コンビ、今いくよ・くるよの今いくよ（本名・里谷正子）さんが２８日午後５時５８分、胃がんのため入院先の大阪府内の病院で死去した。６７歳だった。所属するよしもとクリエイティブ・エージェンシーが２９日、発表した。

　いくよ・くるよとともに８０年代の漫才ブームを支えた西川のりお・上方よしおが２９日、大阪・なんばグランド花月での出番後に報道陣に対応。芸人仲間の突然の訃報を悼んだ。

　西川のりお「一緒に前座をやったこともあった。若手の時代に『売れたいな、売れたいな』と言うて、愚痴ばっかりこぼしていた。向こうもお金がないのに『のりやん、頑張りや』と言うて、よくおごってくれた。俺らもそんな年齢なんかなという感じになっています。ホンマに身近な人間で、考えたら親戚よりも濃い。ケンカした時でも顔を突き合わせて一緒に仕事して、寝不足で一緒に電車に乗って、そういう一緒にやってきた仲間だけに、血の通っている身内です。きょうだいですね。つらいです。最後の舞台が一緒やったけど、隣の楽屋で出番ぎりぎりまでしゃべった。その時、注文していたそばを食べていなかった。しんどいのに逆に『ごめんやで』と気をつかっていた。最後の最後まで気をつかっていた。それが２カ月ほど前です。いっぱいしゃべった最後でした」

　上方よしお「正直言うて、今年に入ってから舞台で一緒になりましたし、体が悪いとは聞いていましたけど、今、言えるのは寂しいとしか言いようがないです」