アニメ「ドラえもん」のジャイアン役などで知られ、１８日に急性呼吸器不全のため亡くなった声優・たてかべ和也さん（享年８０）の葬儀・告別式が２４日、東京・青山葬儀所で、しめやかに営まれた。声優仲間でスネ夫役の肝付兼太（７９）、山寺宏一（５４）ら６００人が参列した。

　弔辞を読み上げた肝付は、熱烈虎党のたてかべさんに「阪神は昨日引き分けちゃいました。でも今年は優勝のチャンスがありますよ」と通夜中に繰り広げられた激闘を報告。スネ夫として「ドラえもんの２６年は本当に楽しかったです。かべさんのおかげです」と“心の友”に感謝し、「ジャイアーン！！」という絶叫で締めくくった。

　山寺は終始声を震わせながら、「３０年前にデビューしたときからずっと目を掛けていただいた。人を育てる意味において偉大な人でした」と恩人を追悼。

　棺には寄せ書き色紙３０枚などが納められた。出棺時は参列者が鳩の形をした白い風船を青空に飛ばし、天国への旅立ちを見届けていた。