NHK来年前期朝ドラ「とと姉ちゃん」
NHKは26日、都内で2016年度前期連続テレビ小説の制作会見を開き、パワフルな“親父ヒロイン”が主人公の「とと姉ちゃん」に決定したと発表した。脚本はドラマ&映画「怪物くん」「妖怪人間ベム」などを手掛けた西田征史氏(40)。来年4月4日にスタートする。
物語は、戦後に100万部近い販売部数を誇った生活総合誌「暮しの手帖」の創業者・大橋鎭子さんをモチーフに、激動の昭和を行き抜いた複数の女性たちのエピソードなどを交えたオリジナル作品。早くに父親を亡くし、女性ばかりの小さな家族で長女であるヒロイン・小橋常子(こはし・つねこ)が、父親代わりとなり、母親と2人の妹を守りながら、泣き笑いを繰り返し戦前、戦中、戦後そして高度成長期を駆け抜けていく一代記。「とと」とは「父親」の意味。
舞台は静岡・遠州、東京。戦争で焼け野原となった東京で、ヒロインが「これからは世の女性が幸せにならなきゃいけない。女性のためになる雑誌を作ろう」と家族で出版社を立ち上げ、3姉妹で雑誌「あなたの暮し」を創刊。戦後の女性の暮らしの復興に明かりをともしていくストーリー。
落合将プロデューサーは「ヒロインが、自分より家族の幸せ、日本の女性の幸せを、一生を掛けて探した姿を通じ、あらためて『幸せ』は何なのか?について描く」と語った。ヒロイン役はオーディションを経て8月に決定するという。
また初めてNHKの朝ドラを担当する西田氏は「朝ドラを書くのが夢だった。父親を亡くし家族を守るために生きていくヒロインの姿に共感していただけると思う」と、作品にかける思いを語った。