歌舞伎俳優の中村勘九郎（３３）と中村七之助（３２）が２９日、都内で「赤坂大歌舞伎」（９月７～２５日、赤坂ＡＣＴシアター）の製作発表を行った。

　亡き父・中村勘三郎さんが「芸能の街・赤坂で歌舞伎を」と２００８年に開始したもので、今回が４度目。勘九郎は「操り三番叟」、七之助は一人７役の「お染の七役」を演じる。この日は赤坂芸妓も激励に駆けつけた。

　勘九郎は「父の残した財産の一つ。赤坂でまたできる喜びでいっぱいです。赤坂は街ぐるみで応援してくれるし、色気のある街。皆さまから色気をもらって舞台上で役立てられたら」と意気込んだ。七之助も「七役の演じ分けが見どころ。自信を持ってやりたい」と話した。

　５月末に中村獅童が披露宴を行ったばかりとあって、報道陣からは「七之助さんの出番？」との声も飛んだが、七之助は「僕はしない宣言しています。当分ないですね。すみません、話題提供できなくて」と苦笑い。「１人暮らしなのにすごい釜炊きの（炊飯器）を買っちゃったんです。１合しか（米を）炊かないのに。今朝も１人で朝ご飯を作って食べてきました」と寂しくも充実したシングルライフを自虐ネタに。

　そんな弟に勘九郎も「そうだね、ないね。生活を見てるとわかりますね。結婚できない男になってる。動物アレルギーだからよかったけど、動物飼い始めたら結婚できないね」としみじみ。「おいが見たいですわ。…いやめいがいい」と兄の思いも明かしていた。