ＮＨＫ大阪放送局の正籬聡局長は、２日に開いた定例会見で、昨年放送の「クローズアップ現代」を巡る過剰演出問題で、今年５月に停職３カ月の処分を受けた大阪放送局所属の取材記者に関して、「現在も３カ月の停職処分中で、その後の人事に関しては決まっていません」と説明した。現在も大阪局に在籍しているという。

　また６月に一部週刊誌が報じた、当該記者が関わったとされる別のやらせ疑惑に関しては、実際に当該記者が取材に関わったことを明らかにしたうえで、時期が大阪局に在籍する以前の案件のため「東京で一定の調査を行ったうえで、事実のねつ造や、やらせなどはないと考えている、との見解だと聞いています」とした。

　一連の処分発表後の今年５月に着任した正籬聡局長は、これまでに「大阪放送局が制作に関わった番組で、視聴者の期待に反する取材、制作が行われたことについて、誠に遺憾で、視聴者の皆さまに心より深くおわび申し上げたいと思います」と謝罪。

　この日も「新体制での各セクションの勉強会などで、今回の問題を教訓に、繰り返すことがないように確認しています」と説明した。