名作「人間の條件」が8月に一挙上映

 戦後70年の今年、反戦映画の不朽の名作「人間の條件」6部作(1959~61年)が8月1~7日に東京・丸の内ピカデリー2で一挙上映されることが13日、松竹から発表された。35ミリフィルムでの上映となる。

 「人間の條件」は五味川純平氏のベストセラー小説を巨匠・小林正樹監督が仲代達矢、新珠三千代、佐田啓二、淡島千景、山村聡、宮口精二らオールスターキャストで映画化した超大作。満州を舞台に、戦争の悲惨さが克明に描かれる。

 主人公・梶を演じた仲代は、上映にあたって次の通りコメント。「『人間の條件』では、戦争反対を唱えるヒューマニストであった梶という人間が、結果としては戦争に参加して死んでいくことになります。被害者が加害者になっていく、戦争に対する批判を持ちながら、加害者になっていくという一つの典型を描いている。当時の軍隊とはどういうものだったか、戦争とはいかなる悲惨なものであるか、戦争の中で、人間がどう変わっていくのか、という姿をリアルに、実に克明に描いた作品です。

 いま、集団的自衛権などと言って、色々と戦争の方向に向いていくんじゃないかというきな臭い時、『人間の條件』を改めて見て頂くということは、非常にタイムリーなことだと思うんです。若い人にも是非見て頂きたいと思います」

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