東京五輪エンブレム 佐野氏疑惑を否定
東京五輪組織委員会は31日、先日発表された東京五輪のエンブレムが他国の作品と類似していると指摘されていることを受けて、制作者のアートディレクターの佐野研二郎氏のコメントを発表した。
ここまで沈黙を貫いていた佐野氏は「報道されている海外作品についてはまったく知らないものです。制作時に参考にしたことはありません」と、“盗作疑惑”を否定。「この東京2020エンブレムは1964年の作品へのリスペクトを持ちながら、日本らしさを追求してデザインしました」と、改めてコンセプトを説明した。
説明が遅れたことには「海外出張中のため、コメントを出すことが遅れてしまい申し訳ありませんでした」と謝罪した上で、「帰国後にご説明できる場を設定させていただきたいと考えております」と、改めて説明する考えを示した。
エンブレムについては、24日の発表後に、ベルギーの劇場のロゴと似ていることが指摘され、同ロゴのデザイナーのオリビエ・ドビさんらが、エンブレムの使用停止を求めている。また、スペインでも同配色のビジュアルがある点が指摘されたが、こちらの事務所は「恐らく偶然の一致」と、問題ない見解を示している。
東京五輪組織委員会もコメントを発表し「IOCの規定上必要とされる手続きを踏まえ、発表前にIOCと共に国内外における商標調査を経た上で決定したものであり、組織委員会としては問題ないと考えています。IOCも同じ見解と承知しています」とした。