橋下市長 「隠れ勘三郎」企画に興味
歌舞伎俳優・中村勘九郎(33)が31日、大阪市役所を表敬訪問し、橋下徹市長(46)と面会した。勘九郎は12年12月に亡くなった父中村勘三郎さんの遺志を受け継ぎ、今秋に5年ぶりに大阪城西の丸庭園で「大阪平成中村座」(10月25日~11月26日)を開催する。
橋下市長は「お父さまにはエールをいただきましてね」と、文楽の補助金見直しを行い批判が起こった当時に、親交があった勘三郎さんから「橋下さんの方向性は間違っていない。がんばれ」と応援を受けたことを明かし感謝した。
勘三郎さんに招待され、5年前の「大阪平成中村座」も観劇した橋下市長。勘三郎さんがかつて「歌舞伎も楽しさ、そして最後は心ですよ」と話していたことも述懐した。勘三郎さんが城の中で歌舞伎を上演し、天守閣も演出に取り入れたことに「最初は大変だったと思いますよ。当時はくい1本打ち込むのに、いろいろと制約もありましたからね」と振り返った。
今回、勘九郎は、父がディズニーランドが好きだったこともあり「隠れミッキー」ならぬ「隠れ勘三郎」の企画を予定。歌舞伎の化粧をした勘三郎さんの「目」をあしらったマークを、会場の18カ所にちりばめ、来場者に探してもらう試みで「1つぐらい難しい場所に。冗談で天守閣に貼ったらダメかなと話してたんです」と話すと、橋下市長は「いいんじゃないですか。今の天守閣は後(の時代)に作ったニセモノですから」と応じ、周囲を慌てさせていた。