又吉 受賞後初の里帰りで出前手伝う
第153回芥川賞を受賞したピースの又吉直樹(35)が25日、大阪府庁で行われた「おおさか魅力満喫キャンペーン発表会」に、お笑いコンビ・雨上がり決死隊、松井一郎知事(51)らと出席した。受賞後初めて故郷・大阪でのイベントに登場した又吉。前日24日には、大阪府池田市で幼なじみが営む飲食店を訪ね、餃子の出前配達を手伝ったところ、周辺住民から祝福の歓声を浴びたことを明かした。
又吉は大阪・寝屋川市出身。24日は幼なじみを訪ねた。ちょうど店の周辺では、巨大なたいまつを担ぐ「がんがら火祭り」が行われており「お店に担ぎ手の人たちから注文がきて、『手伝ってくれ』と(友人に)言われて、僕が餃子を出前したら、皆さんから『又吉、おめでとう』と祝ってくれて、うれしかったです」と振り返った。
又吉は芥川賞受賞後、北陽(現・関大北陽)高校時代の恩師であるサッカー部監督に、ユニホームを提供したいと相談。監督が代行し、約50着(製作費は芥川賞の賞金100万円とほぼ同じ金額)を発注した。この件については「今、話し合ってるところです」と多くは語らなかったが、監督によると「後輩が喜ぶことをしたい」と“恩返し”について話していたという。
故郷や恩師、友人を大切にする又吉。昨年2月には、高校1年の時の担任の定年祝いに、東京から駆けつけている。
この日の会見には30社60人の報道陣が集まり、松井知事らに「大先生!」と迎えられた。一応、イベント以外の質問は禁止と伝えられたが、大阪のデートスポットが話題となると、松井知事自ら「一緒に(デート)行く人おるの?」と質問し、又吉は「今、いてないです…」とはにかむ一幕も。報道陣からは学力テストの国語の成績を上げる方法まで聞かれ、賑やかに故郷に迎えられていた。