昨年１２月にクモ膜下出血で倒れ、闘病生活を送っていた歌手・米良美一（４４）が１４日、神奈川県横浜市の横浜みなとみらいホールでのコンサート「ヨコハマ・ポップス・オーケストラ」に出演し、本格復帰を果たし、６曲を歌い上げた。

　一時は医師から「絶対助かる保証はできない」と宣告された命の危機から、無事にステージに復帰でき「こういう日が来ればいいと思っていたけど、実際にこの日を迎えることができ、感無量です」と感激しきり。多くの祝花が届いたロビーを見渡し「違う花でなくてよかった。本当にヤバかったから」と、本音ももらした。

　この日はリハーサルも公開。幸い、まひなどの後遺症は見られず、最初は介護士が付き添ってステージに登場したが、その後はほぼ１人でしっかりした足取りで登場。歌声も以前と変わらぬ迫力だった。

　「声はまだ１０割でない。病み上がりなのですが、６、７割は戻っている。（闘病）経験を、身にしみたニュアンスを、歌ににじみ出していきたい」と語り、代表曲「もののけ姫のテーマ」などバックのオーケストラの演奏に負けない迫力で歌い上げた。

　米良は昨年１２月７日に公演先の鹿児島から帰京した後、自宅で「くも膜下出血」を発症し倒れた。翌８日に関係者が自宅の廊下で倒れているところを発見。都内の病院に緊急搬送され、即入院し手術。意識不明が続き、実際に「倒れる前後の自分の記憶がつながったのは、１カ月から１カ月半後でした」という。また、倒れる前には「何か前兆があったわけでない」と突然、病魔に襲われたという。