タレントのビートたけし（６８）が１９日、東京・浅草公会堂前で、「第８回したまちコメディ映画祭ｉｎ台東」（２２日まで、東京・上野と浅草）のレッドカーペットイベントに紋付きはかま姿で登場。下積み時代を過ごしてきた浅草への凱旋で、２万５０００人のファンに熱狂的な「たけし」コールで迎えられた。

　映画祭で「コメディ栄誉賞」を受賞したたけしは、ストリップ劇場・浅草フランス座で１９７２年にエレベーターボーイを始め、前座などを務めてきた。下積み時代の思い出が詰まった浅草で、「たけし」コールに迎えられ、「お帰りなさい」などと温かい声をかけられたたけしは、「（エレベーターボーイをやっていた浅草）フランス座にいた頃、こんなに人いたかな」と照れくさそうにおどけた。

　浅草でのイベントは意外にも「ないかもしれない。初めて」と話した。

　お笑い芸人、映画監督の両方のキャリアに対する評価での受賞。浅草での映画撮影については「やりたい」と意欲を示すも、「コメディー映画って意外に普通の映画よりも神経使う。裏は苦労するけど扱われにくい。センスあるない言われるからなー」と苦悩を明かしていた。

　映画祭最終日の２２日には公会堂で行われる「ビートたけしリスペクトライブ」で２００２年以来の、公の場での歌唱が決まっている。自身が作詞作曲した代表曲「浅草キッド」を３人組ロックバンド「サンボマスター」をバックバンドに従え、披露する。

　同日、浅草フランス座演芸場東洋館で自身の映画監督作品「菊次郎の夏」が上映される前には舞台あいさつも行う。たけしは最後まで映画祭を盛り上げる。