川島なお美さん、自叙伝未完のまま

 24日に胆管がんで亡くなった女優・川島なお美さん(享年54)が、昨年2月から公式ブログで自叙伝「35年の軌跡」を書き綴っていたが、ついに未完のまま終わった。

 川島さんは2014年2月6日、「35周年~1979~デビュー」のタイトルで自叙伝の第1回を書き下ろした。

 大好きな大先輩・浅丘ルリ子さんの自叙伝を読んで啓発され、「20年後くらいに自叙伝を出せるように」と、やがて出版する日に備えての下書きのつもりだったようだ。

 その自叙伝では「どこにも明かさなかった秘話などもお話したいと思っています」と、書き始めるに当たっての覚悟を披瀝していた。

 第1回では「歌手というより女子大生がタレント活動してる、そんな感じでスタートしました」と、デビュー前後の様子をつづった。

 その後も断続的ながら、自叙伝の更新を重ねた。「秘話を書く」と約束したとおり、年上男性との交際を「結婚してもいいなとも考えていました」と真剣につづった。しかし4年間の交際の果てに、「1987年」には彼との別れが訪れた。彼に他の女性が現れたためだ。

 川島さんは、当時パーソナリティーを務めていたラジオ番組にスタッフには内緒で匿名で投書し、自ら読み上げて、その恋にケリをつけた。すぐ次の恋人を見つけたが、週刊誌に報道され、あっけなく破局した。

 「1988年」には次の恋が始まっていた。「翳のある魅力的なオトコ」だったが、川島さんの電話の留守電を盗み聞きするなど異常に嫉妬深かった。

 「1989年」には「水戸黄門」のロケバスが谷に転落し、川島さんは全治3カ月の重傷を負った。その後、嫉妬深い彼とは別れることになった。

 それまでアイドル活動を続けていた川島さんは、本格女優を目指して事務所を移った。そして「1993年」にはヘアヌード挑戦。これは大反響を呼び、数10万部売れて川島さんのイメージを塗り替えた。

 しかし「1997年」にはエスカレーターから転落し、右足を20針縫うというけがも負った。

 そうやって書き継いだ自叙伝は、今年6月29日に書き込んだまま途切れた。

 最後の更新「1999年」では、ワインのスペシャリストとなるべく勉強を重ねていた時期についてつづり、「そしていよいよ2000年へ 運命の出会いについて たっぷり次回 お話しましょう」という文章をもって絶筆となった。2000年代を書き始めるにあたって心の整理をつけていたのだろうか。あるいは体調の悪化に気づいたからか。その答えはもう聞けない。

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