乳がんのため９月２４日に右乳房の全摘出手術を受けた元女子プロレスラーの北斗晶（４８）が３日、退院し、埼玉県内の所属事務所で会見した。がんが右脇のリンパ節にも転移していたことを明かし、医師からは「ステージ３に極めて近い２。５年生存率は５０％」と通告されたという。今月下旬には再入院し、抗がん剤治療を始める。半年かけて約８回の投与を予定。その後、放射線治療、ホルモン治療と３段階かけて病と闘っていく。

　北斗は着ていたパーカをめくり、ふくらみのなくなったＴシャツの右胸部分を示した。「胸を隠そうとは思わない。（がんに）負けないよう闘います」と決意表明。夫で元プロレスラーの佐々木健介（４９）と涙ながらに、家族一丸となって病に立ち向かうと語った。

　全摘出した右胸について言及した時、気丈に話していた北斗が声を詰まらせ、隣の健介が目頭を押さえた。服の上からでも、ふくらみがないのが分かった。

　「いつか、こうなっちゃうんだと見せるべきだと思ってます。北斗が頑張ってるんだから私も頑張ろうと思ってもらえたら、右胸なくしたことも無駄にはならないのかな」と北斗は同じ病気に悩む人々に語りかけた。

　腫瘍は「乳首の後ろのブラインドスポットにあった」と明かした。手術の結果、右のリンパ節にも転移が見つかった。「神経とか全部まわりをとったので、脇の感覚がありません」。脇には３０センチの手術跡が残る。医師からは「胸だけなら５年生存率７０％だが（転移していると）５０％」だと告げられた。

　北斗は「おっぱい片っぽなくてもいい。（抗がん剤の副作用で）髪の毛なくなったら、また泣きます。生きていけたらいいじゃん。負けないように闘います」と誓った。