宅間孝行、上原多香子の復帰経緯明かす
俳優・宅間孝行(45)が5日、大阪市内で、主宰舞台「タクフェス第3弾 くちづけ」の取材会を開いた。本作で、昨年9月に夫のTENNさんを亡くした上原多香子(32)の本格仕事復帰。昨夏に約束していた出演を張り合いにして、上原が前を向こうとしていたことを明かした。現在、上原は稽古場に炊飯器を持ち込み「食堂のおばさん」状態で、共演者の昼食の面倒までみているという。
宅間によると、上原は昨夏に宅間主宰の「夕-ゆう-」に出演した際に、今年の「くちづけ」にも出演を希望。宅間が「妹の役ならあるよ」と打診すると、上原から事務所の会長に直接電話しての出演交渉を依頼された。「一番嫌なパターンを提案され、直電させられました」と振り返った。
出演は即決となったが、その後の昨年9月にTENNさんが急死し、上原は活動休止。宅間は「(復帰する場合も)素で話さないといけないバラエティー番組とかはきついだろうな」と考え、しばらく時間を置いてから「どうする?」と声を掛けた。すると上原が、「そういうことを張り合いにしたい」と返し、前を向こうとしていたため、予定通り出演することになったという。また昨年に共演したメンバーが家族的な関係にあったため、活動休止中の上原を、交代で訪ねたこともあったという。
現在は、10月7日に開幕する東京公演に向けて稽古中の真っ最中。宅間は上原について「あのルックスで昭和のお母さんみたいに、面倒見がいいんですよ」と評した。昨年公演は稽古場やツアー会場に野菜ミキサーを持ち込み“スムージーママ”と呼ばれていた上原。今年は炊飯器を持ち込み、炊き込みごはんなどを作っているという。宅間は「毎日午後のご飯を、食堂のおばさんみたいに取り仕切っていますね。ああいう人がいるとチームワークが深まって、助かっています」と目を細めた。
仕事場では、夫を失った悲しみを表に一切出さないという。ただ宅間は「僕たちも触れないですけど、1周忌の時に大阪に帰ったりしてまして、思うところはいろいろあるんでしょうね」と気遣っていた。