「鬼太郎」主題歌・熊倉一雄さん死去
俳優・演出家で、イギリスの人気ドラマ「名探偵ポワロ」の声や人気アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」の歌で知られる熊倉一雄(くまくら・かずお)さんが12日午後3時24分、直腸癌のため都内の病院で亡くなった。88歳。16日、テアトルエコーが公表した。
東京・麻布出身。旧制都立高校(現都立大)在学中の20歳の時に初めて舞台に立ち、芝居と音楽に魅せられ、1956年(昭和31年)に劇団テアトル・エコーに参加。独特の鼻にかかった声質や表現力が評価され、57年(昭和32年)から放送された日本テレビ「ヒッチコック劇場」でヒッチコックの声を担当。これが当たり役となり、64年(昭和39年)にはNHK「ひょっこりひょうたん島」で海賊トラヒゲの声優を務めた。
89年(平成元年)からスタートした人気シリーズ「名探偵ポワロ」では主人公エルキュール・ポワロの吹き替えを担当していた。
歌手として、69年に発売された「ゲゲゲの鬼太郎」主題歌も歌唱し、大ヒットとなった。公式ホームページには「役者に定年なし」という言葉が残されている。
テアトル・エコー代表。葬儀は親族のみで執り行われるとし、12月1日午後2時から恵比寿・エコー劇場でお別れの会が催される。