松方弘樹は脳リンパ腫と判明
脳腫瘍の疑いで検査入院している俳優・松方弘樹(73)について、主演舞台や出演コンサートを主催する「夢グループ」が2日、検査の結果、「脳リンパ腫」と診断されたことをマスコミ各社へのファクスで発表した。ファクスには明記されていないが、所属事務所への取材によると、悪性腫瘍という。
脳リンパ腫とは正式名称を「中枢神経系原発悪性リンパ腫」といい、脳の悪性腫瘍のこと。進行が速く、生命にかかわる病とされる。
男性にやや多く、発症年齢は主に50~80歳。特に60歳代に多い。脳悪性腫瘍(脳リンパ腫)の場合、周囲組織との境目が明確でなく、大きく切除すると脳機能に多大な影響を与えかねないため、完全切除は難しい。放射線療法や化学療法、免疫療法などを併用しながら治療することになる。
症状としては、腫瘍によって、頭蓋内の圧力が高まるために起こる頭痛、吐き気・嘔吐などがみられる。松方は「体に力が入らない」「頭が痛い」など風邪のような症状を訴え、13日にかかりつけの病院へ。脳に影が見つかり、18日に精密検査を受けた。23日には脳腫瘍の疑いで長期療養を発表。25日に針などで脳内の患部の細胞の一部を採取する「生検」を受けていた。
生検の結果の公表が遅れていたが、夢グループは2日、「『脳リンパ腫』との確定診断に至りました」と病名を報告。「今後は完全復帰を目指し、治療と療養に専念させていただきたく存じます」とした。また、松方本人も「皆様方からいただいております心温まる激励を糧に一日も早く病を乗り越え元気な姿をご報告出来る様に」と闘病生活への心境を語っていることも説明した。
【脳腫瘍の症状】
腫瘍が発生した部位によって、さまざまな神経症状が現れる。例えば、前頭葉に腫瘍があると、認知症や尿失禁、失語症など、後頭葉では視野障害、脳幹の場合は運動麻痺、眼球運動障害などである。