歌舞伎俳優の片岡愛之助（４４）と女優の藤原紀香（４４）が３１日、都内のホテルで結婚会見を開いた。注目のビッグカップルとあって２００人の報道陣、ムービーカメラが３０台、スチールカメラ４０台が詰めかけた。

　紀香はラベンダーとダイヤモンドリリー柄をあしらった紫色の訪問着、愛之助は紋付きはかまで姿を見せた。愛之助が紀香の手を取り壇上へ。紀香の薬指には鮮やかな婚約指輪が輝いていた。カメラマンによる写真撮影では紀香が半歩下がって愛之助を立てる“梨園の妻”ぶりを見せた。

　愛之助が「私事ではありますが、私片岡愛之助と藤原紀香は昨日、３月３０日午前に婚姻届を提出し、結婚いたしました」と報告した。紀香は「私たちの言葉でお世話になった方々、ファンの皆さまにきちんとお伝えしたいと思っておりましたので、この場を設けてくださったすべての皆さまに感謝しております」と続けた。

　入籍日を３月３０日にした理由について、愛之助が「ここへ至るまでの順序段取りがありまして、さして３月３０日に意味はありません。大安吉日ということでこの日にさせていただきました」と説明した。

　出会いは５年前。愛之助が紀香の出演したミュージカルを観劇し、その後、ボランティア活動で一緒になったのがきっかけだった。「２、３年後」（愛之助）に再会し、友人関係を続けていたが昨年、２人の交際が報じられた。

　その時点では愛之助に言わせると「まだ付き合っていなかった」というが、双方の所属事務所が「交際していないなら会うのをやめてほしい」と２人に要望。その後会うことを控えていたが、愛之助は「会わなくなったらぽかっと穴のあいた感じ」になったという。「夏あたり、よしと決めておつきあいを申し込みました」と、交際に踏み切った経緯を話した。紀香も「友情から尊敬の思いが愛情にかわりまして、いつの間にか、彼にひかれていました。同じ気持ちだったんやとすごくうれしくなりました」と振り返った。

　報道が交際を後押しした形になり、愛之助は「マスコミさんに感謝です。ありがとうございます」と話して笑いを誘った。

　プロポーズの言葉はなんと「なし」。プロポーズしようとしていたところ、時間が過ぎてしまったそうで、愛之助は「新婚旅行に行った時にロマンチックにしようかと思います」。紀香は「昨日の夜かなと考えていたんですけど、やっぱりなかったので。新婚旅行の時って初めて聞いて、そうなんやと思いました」と隣で笑っていた。

　夫を立て、支えることが求められる梨園の妻となることについて、紀香は「私の最大優先順位は彼の健康面のサポート、情熱を注ぎ続ける歌舞伎界の仕事のサポートなので。藤原紀香の芸能生活はその生活の許される範囲なので、一番大事なのは夫の仕事なので、一生懸命頑張っていきたい」と愛之助を第一にした生活をすることを誓った。愛之助も「仕事を全部やめてもらったら僕も困る。歌舞伎界のことも学んでもらい、いろいろやってほしい」と語った。

　プライベートでは下の名前で呼び合っているそうで、愛之助は会見で照れて「紀香」と呼ぶのを拒んだが、紀香は愛之助の本名・片岡寛之から「寛之さん」と愛之助に呼びかけた。

　婚約指輪は今年３月、紀香の実家にあいさつに行った時に愛之助が渡した。愛之助自身がデザインし、３カラットのダイヤモンドをあしらっている。愛之助は「円形の方がいいかなと（デザインした）」。値段は「ご想像にお任せします」とした。

　２人は大安の３０日に結婚を発表。代理人が都内の区役所に婚姻届を提出した。