野老朝雄さん、王さんと話せず残念
2020年東京五輪・パラリンピックの公式エンブレムに決まった「組市松紋」の制作者・野老朝雄さんが26日、TBS系「ゴゴスマ-GO GO!Smile-」の取材に対し、発表当日の秘話や、当夜の様子などを語った。
一躍話題の人となった野老さんは前夜、建築家、画家、作家仲間がサプライズで参集し、祝いの会を開いてくれたことを明かした。ただし「酔えないんですよね。すごく嬉しいんですけど、(受賞した)重さというか…」と、早くも受賞の重みが酔いを奪ってしまったようだ。
決定エンブレムは、市松模様のシステムを作るのに10年以上かかり、今回発表した形を完成させるまでには2、3カ月を要したという。
五輪エンブレムの中央の空白分部分は花びらのようにも見えるが「いろいろな物に見えてもいいと思います。花びらのようにも、機械のギアのようにも」。事前の下馬評が高くなかったことについては「華やかではないし、地味と言われればそうだろうけど、これは絶対、単色で作った方が美しいと思います。潔さっていうか」と、我が子のような自作への自信をみなぎらせた。
A案採用が発表され、制作者として紹介されて壇上でスピーチした際には「完全に頭が飛びました」と、超緊張状態だった。
実は、選考委員の王貞治氏にサインしてもらおうとボールを持参するつもりもあったが、「アイコンタクトらしいものはあったけれど、全然話せませんでした」と、それだけが残念そうだった。