HKT 新劇場は花道のそばに「神席」
福岡を中心に活動するアイドルグループ・HKT48が28日、新たな活動拠点となる「西鉄ホール」(福岡市中央区天神)で、「HKT48劇場移転・リニューアルOPEN特別公演」を行い、新天地での第一歩を刻んだ。ファンとの距離がより近くなった劇場で熊本県出身の田中美久は被災地へ向け、「いま私たちにできることは、少しでも多くの方に笑顔を与えることだと信じています」とアイドルとして役割を果たすことを誓った。
公演初日を迎えたこの日、まずはメンバー全員がステージに立ち、熊本、大分を襲った地震について「被災した方々に心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復興を心よりお祈りいたします」と挨拶した。
西鉄ホールは福岡市の中心地、天神にある商業施設「ソラリアステージ」6階にあり、西鉄バスセンターや西鉄福岡(天神)駅と直結。地下鉄空港線天神駅からも徒歩約3分と、交通アクセスが便利な場所にある。
HKT48の専用劇場ではないが、公演時には立ち見を含め286人を収容。メインステージの正面にサブステージがあるのが最大の特徴で、両袖の花道を通ればぐるっと一周できるようになっている。また、花道のすぐ横には立ち見席が設けられ、ファンの間では「神席」との声も。以前の劇場に比べ、メンバーとファンとの距離がより近くに感じられるようになった。
リーダーの指原莉乃はあいにくの不在だが、残りのメンバー43人でこの日のセットリスト全22曲を元気いっぱいに披露し、新しいステージではじけた。
新しい劇場について、田島芽瑠は「でべそがなくなっちゃったけど、サブステージができ、これが私たちのチャームポイント」と喜び、「劇場の女神」と呼ばれる上野遥は「西鉄ホールではHKT48の第2章をみなさんと一緒に築き上げていきたい」と思いを込めた。アンコール前の曲「未来の扉」のなかでは、穴井千尋は「これからはこの劇場から、一人でも多くの方に笑顔をお届けしたいと思います。一日でも早くみなさんの笑顔が戻るよう、私たちは歌い続けていきたい」と意気込みを語った。
HKT48運営事務局によると、この日の公演のチケット料金や手荷物預かり金は日本赤十字社を通じて「平成28年熊本地震災害義援金」に全額寄付される予定。