吉田鋼太郎、大竹しのぶも弔辞
12日に亡くなった演出家の蜷川幸雄さん(享年80歳)の告別式で、俳優・吉田鋼太郎も弔辞を読み上げ、最後に蜷川さんを見舞った藤原竜也のショックぶりを明かした。また、大竹しのぶも「稽古場でお待ちしています」と弔辞を読み上げた。
吉田は亡くなる前日の11日に「竜也とお見舞いに行ったとき、そのときの蜷川さんの姿を見た竜也の顔が忘れられない」と切り出すと「まるで母犬とはぐれ、雨の中をさまよう子犬のような顔をしていました」と、後輩が受けたショックの大きさを蜷川さんに伝えた。
もちろん吉田自身も「テンペストやると言ったじゃないですかと呼びかけると、少しだけ目を開けようとしてくれて最後の力を振り絞るように見えた。ベッドの上でも戦い続けていると思った」と、蜷川さんの気力に圧倒。「棺に入った蜷川さんの顔は見ていない。戦っている顔を焼き付けておきたい」と、蜷川さんの最後の姿を一生忘れないとした。
大竹もお見舞いにいったときに、枕元に今年やるはずだったお芝居の台本が三冊置かれていたことを明かし「リハビリするなら稽古場に行くとおっしゃっていた。すさまじい執念と信念で走り続けた方」「あなたの魂の叫びは私の心の中に永遠に残っていく。稽古場でお待ちしています」と呼びかけていた。