裁判官、清原被告に異例の説諭
覚せい剤取締法違反(所持、使用、譲り受け)の罪に問われ起訴された元プロ野球選手、清原和博被告(48)に対し、東京地裁(吉戒純一裁判官)が31日、懲役2年6月、執行猶予4年の有罪判決を言い渡した(求刑は懲役2年6月)。吉戒裁判官は判決申し渡しのあと、清原被告に、情状証人に立った佐々木主浩氏らの名を挙げ、更生を説諭した。
判決申し渡しのあと、吉戒裁判官は「私の方から申し上げたいことがあります」と断ってから、説諭を始めた。
まず「このような覚せい剤事件を起こしたことであなたには公私両面で厳しい現実が待っていると思います」と同被告を待ち受ける試練を指摘した。
そして「覚せい剤を止めるのは、あなたも知っているように容易ではありません」と釘を刺した上で「ただ、決してあなたは1人ではありません。お父さんや親戚、支援者、法廷に出廷してくれた佐々木さん、嘆願書に署名してくれた地元の人たち、全国の根強いファンがあなたの更生を願っています。また、待っている息子さんのためにも更生してください」と更生を願う人たちを数え上げ、清原被告に強い意思を持ち続けることを求めた。
これに対して清原被告は深々と約6秒間頭を下げて感謝の思いを表した。そして傍聴席の方を振り返り「この度は誠に申し訳ありませんでした」と謝罪の言葉を口にした。