歌舞伎俳優の市川海老蔵（３８）が９日、東京都内で会見し、妻でフリーアナウンサーの小林麻央（３３）が乳がんであることを明かした。病状は「深刻」という。

　濃紺のスーツで会見場に海老蔵は現れた。前々から麻央の病気について「認識していた」と述べ、公になったことで会見にのぞんだという。報道陣から病名を聞かれ、「乳がんです」と明確に答えた。１年８カ月前に人間ドックでの検査で判明したという。医師からは「かなりスピードの早いもので『大変』と言われた」と明かした。

　がんのステージについて海老蔵は明確に答えることを避け、「（病状が）深刻という状況ですので」とのみ答えた。

　現在の治療は抗がん剤が中心だそうで、海老蔵は「人によって効いたり効かなかったり」と色々調べながら治療していることも明かした。入院は「ずっとしている」そうで、最近になって通院に変わったという。乳がんは女性の罹患率１位。４０～５０代が多い。

　海老蔵は麻央の心境について尋ねられ、「誰よりも本人が一番つらい。私には計り知れないつらさがある。それでも明るく振る舞ってくれている。彼女の本当の部分は今、ここでは…」と言葉を濁した。

　麻央の病気についてこの日、一部で「進行性がん」と報じられ、自宅に報道陣が取材に詰めかけたことから海老蔵はブログで、「出来る限り子供達の生活を日常化する為にする会見ですが、精一杯頑張らせていただきます」とつづっていた。

　２児はこの日、幼稚園を休み、家の中で海老蔵と過ごす事態となったことから、早期の会見設定となったとみられる。

　がんは進行の度合いによって「早期がん」、「進行がん」、「末期がんに分かれる。例えば胃がんの場合、まず胃壁の内側表面の粘膜層にがんが発生。粘膜下層まで広がった状態を早期がん。さらに下層の固有筋腫にまで浸透し、周囲のリンパ節に転移した状態を進行がん。胃がんが胃の外部にまで達し、離れたリンパ節や他の臓器に転移しはじめると末期がんとなる。

　海老蔵と麻央は２０１０年３月に結婚した。