安倍晋三首相が１７日、参院選を前に大阪市内で街頭演説を行い「気をつけよう、甘い言葉と、民進党」と民進批判を展開した。この防犯スローガンをもじったようなフレーズを巡っては、安倍首相が１３日に大分市での演説でも使用し、これに民進党が「度が過ぎている」と反発していたが、首相は使用を続行した。

　安倍首相はこの日、大阪・梅田で参院選立候補予定者の応援演説を行い「野党はまとまった経済政策がありませんので、おとといも（自民）批判、きのうも批判、きょうも１日中、批判していることでしょう」と揶揄した。

　「アベノミクスは道半ばだが、あの暗く停滞した民進政権時代に戻るのか。前進か後退かを問う選挙だ」と気炎。「我々は、民進政権時代の２倍半のスピードで保育の受け皿を作ってきた。文句を言っている民進党の政権時代は、保育士の給与も下がっていたんです」と主張したうえで「気をつけよう、甘い言葉と民進党！だまされてはいけません」と唱えた。

　なお大阪は、大阪維新の会が、大阪府・大阪市のトップと議会の第１党を占めており、自民党が全国で唯一の完全野党状態と指摘される。ただ、この日、安倍首相は「大阪は外国人観光客を全国平均以上に増やしている」「さすがは大阪、先見の明がある」などと持ち上げ、維新に対する批判などは行わなかった。