橋下氏が激怒の中山議員、取材対応
自民党大阪府連会長の中山泰秀衆院議員(45)が、12日に報道陣に公開された大阪市との公式会議の場で、橋下徹前市長時代に元助役室を使用していた民間採用者がいたはずだと切り出し「前の市長の秘書だったと思うが、報道で知ったが、覚せい剤で逮捕されてたって本当ですか?」などと、吉村洋文市長を追及した。これに橋下前市長がツイッターで「中山泰秀アホボンが、また大失態をやらかした。完全な名誉棄損。法的措置を執ります」と猛反発し、騒動が拡大している。17日、渦中の中山議員が取材に応じた。
-会議の場で「秘書」と発言されたが。
「市会議員の皆さんと話してたら、秘書という肩書きではなかったようなんです。(橋下氏の)08年の府知事選挙の時の選挙統括本部長、その方がその人物だと。私は断定はしておらず、2014年の6月24日あたりに報道なさってるんですが、その報道を元に、情報を知りました。その雑誌に載ってる情報が真実なのか否か、事実関係を教えてくださいと伺った」
-「秘書」は撤回?
「そうですね、秘書じゃなくて報道によると選挙統括本部長と書いてありました。しかし選挙統括本部長といったら事実上、秘書業務もなさってるだろうという認識で、通常は考えられるだろうと思います」
-吉村市長は「事実無根なら大問題だ」としている。
「事実無根かどうかは、私は報道ベースでお話をしてます。それだったらその時報じられた週刊誌を訴えられたらどうでしょうか。私は報道をベースにとは、あの場でも申し上げている」
「市役所との国家予算要望で、市政全般に携わる話を申し上げたまで。私は正々堂々とお話をしたつもり。市政全般について自由に意見交換できる場として、私は自分が疑問に持っているところをお話したまでです」
-橋下氏は中山議員をツイッターで「アホボン」「ピーマン」などと記している。
「これは私から見ると主観的な話になりますので、客観的にツイートを見てらっしゃる方がどう感じられるかというのもあると思います。人格を否定するという行為は名誉棄損であり侮辱じゃないかなとは思います」
-橋下氏は法的措置をとると。書面などは届いているか。
「私が承知している限りでは、届いていないと思います」
-中山議員は、当該人物を大阪市役所で見かけたことがあると。
「間違いないです。橋下さんが府知事から市長に転身された時、市役所に用事で出掛けた時に、3つ並んでいる助役室の部屋の前で『中山さん』と声をかけてきた方が、まさにその方だった。私は『大阪を改革したい、日本をよくしたいという気持ちは同じ。山の登り方は違うけど、お互いがんばろうね。あなたも頑張ってくださいね』と申し上げた」
「私は今更生中にある方をすごく人なつっこくて、良い方だと思ってたんで、空気を読めるような優しい方だと思ってた。あの後、そういった事件があって、そういうことになったというのは僕もショックでした」
-会議での発言は、人違いではなく、肩書き違いだったと。
「おっしゃるとおり」
(吉村市長は会議の場で「会長も公の場でおっしゃる以上、うわさレベルの話ではないと思うが」として調査を約束。中山議員に17日を期限に当該人物の氏名を文書回答するよう求めていた)
-文書回答はきょうまで。
「今現在、回答はしません。(吉村市長が中山議員から)会議の後に口頭で名前を聞いたと発表されているようだが、そういった事実はありません。ああいった記者会見をするのは私は不信感を感じた」
「(市側から回答を求める)手紙が来たが、私信がインターネット上で私が読む前に公開された。逆に(当該人物の)名前を明記して送ると、例えばネット上で公開されたり、影響が出ることを心配している。その方が更生中だという認識でいるので、情報は報道ベースですけど、そういったことならお名前を明記して送り返すことは控えたい」
-市側は調査協力を求めている。
「お伝えしたいが、個人のプライバシーを侵害する可能性がある」「更生中にある方のプライバシーが侵害されないことが担保されるまでは、なかなか名前を私から言うのは難しいと思う」