橋下氏、英国EU離脱批判に問題提起
前大阪市長の橋下徹弁護士が3日、自身のツイッターでEUからの離脱を決めた英国の国民投票を巡り、離脱決定への批判が広がっていることに「離脱が感情的な判断だと一蹴できるような単純な問題ではない」と指摘。日本にあてはめ「パスポート審査なしで中国人、韓国人、さらには東南アジアの人々が大量に日本にやってきて自分たちの生活習慣で生活をし、低賃金で仕事をする日本社会に耐えられるか」と問題提起した。
橋下氏は、6月17日から渡英し、同23日の英国の国民投票を現地で視察していた。
この日のツイッターで、「EU離脱は感情的な非合理な判断だと決めつけている自称インテリが多い。日本にあてはめて考えればイギリス国民の悩みが分かる」と切り出し「パスポート審査なしで中国人、韓国人、さらには東南アジアの人々が大量に日本にやってきて自分たちの生活習慣で生活をし、低賃金で仕事をする日本社会に耐えられるか」「日本はパスポート審査を受けた外国人への民泊ですら反対の声。パスポート審査を経ない外国人が大量にやってくることに日本人は耐えられないだろう」と記した。
橋下氏は「EU離脱の是非は、離脱が感情的な判断だと一蹴できるような単純な問題ではない。経済の話と現実の暮らしでの不安の話がぶつかる非常に悩ましい問題だ」と指摘。「EU残留こそが絶対的に正しいとの主張はパスポート審査なしに大量の外国人がやってくる現実の弊害が想像できない人」と断じ「イギリスはシェンゲン協定を締結していないがEU加盟によって事実上パスポートコントロールがないに等しい」と解説した。
橋下氏は6月30日にもツイッターで「イギリスでの国民投票の結果は、ウェストミンスターのイギリス政治、ブリュッセルのEU政治が失敗したことによる素直な結果」との見方を示し「EUのメリット・意義をイギリス国民の過半数に感じてもらえなかった政治の失敗」と投稿していた。