【オート】元選手の飯塚将光さんが死去

 “ミスターオート”と呼ばれ、オートレースの一時代を築いて、昨年6月7日付で引退した飯塚将光さんが11日午前7時30分、胃がんのため、千葉市内の自宅で死去した。64歳だった。1950年2月7日生まれ、栃木県出身。通夜、告別式は近親者のみで執り行われる。

 飯塚さんは71年3月に、船橋オートレース場所属の9期生としてデビュー。第21回日本選手権(89年)で完全優勝を果たすなど、SGを9回、G1を28回、G2を8回制し、通算142回の優勝を記録した。通算1382勝は歴代6位。賞金王9回で、42年間の生涯獲得賞金は13億3743万360円。

 昨年7月7日に船橋オートレース場で引退セレモニーを行ったときは「オートレースは人生そのもの。幸せな競技人生でした」とコメント。スタンドを埋めたファンから「飯塚選手ありがとう」の大合唱が沸き起こったが、実はこのときから胃がんに犯されていた。オートレースの繁栄を熱望していた飯塚さんが、廃止問題に揺れる船橋オートの行く末を心配しながら天国に旅立った。

 片平巧選手「見舞いに行って、大丈夫かなというときもあったんですが…。何かと気になる存在でした。残念です」

 中村雅人選手「集中力がすごくて、他の年配の選手より真摯(しんし)に整備に取り組んでいた印象があります。すごい選手でした」

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