【ボート】深谷知博がG1初優出初優勝
「浜名湖ボート開設61周年記念・G1・浜名湖賞」(20日・浜名湖ボート12R)
地元の深谷知博(26)=静岡・103期・A1=がイン速攻で快勝。G1初優出初優勝を飾り、賞金ランクでも45位まで浮上し、来月の平和島グランプリシリーズ戦(12月18~23日)の出場を確実にした。
G1初Vが懸かっていても、深谷は平常心だった。「それほど緊張はしなかった。いつも通りの気持ちで行こうと思っていた」と、コンマ07の快Sから1Mを一気に先マイし、逃げ切った。
ゴールの瞬間、スタンドへ向かってやや遠慮がちに右手を挙げた。静岡次代のエース候補は地元ファンと優勝の喜びを分かち合い、さらなる進化を約束するガッツポーズ。「たくさんの人に支えられ、教えられてきた。感謝の気持ちでいっぱいです」と、自分一人でつかんだ優勝ではないことを強調した。
「今回はたまたまいいエンジンを引いて、リズムも良かった。トントン拍子でうまくいっただけです」。水面での積極果敢な走りとは裏腹に謙虚な姿勢を貫く。この優勝で、年末の平和島SG出場がほぼ確定しただけでなく、来年3月のSGクラシック(3月17~22日・尼崎)の出場権も獲得した。これで記念・SG戦線の道が大きく開けた。
最後まで謙虚だった深谷だが、最後に一つだけ夢を口にした。「年末に競輪界の深谷知広君と同じ舞台で、同じ写真に写りたい」。漢字こそ違うが、すでに競輪界でトップ選手となった同じ読み方の深谷知広(ふかや・ともひろ)を意識し、自らもボート界の頂点に立つことを最大の目標にしている。静岡のホープはさらに上を目指している。